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「%」が分からない大学生

どうも、永渕です。先日悲しい事件がありましたね。

ノートルダム大聖堂炎上

こういったニュースを見ると、「見たい景色や建物はできるだけ早く見に行かないといけないな。」と思います。

形あるものはなんでも壊れちゃいますからね。

この事件は不幸中の幸いで、「360°からの建物のデータがある」「3Dプリンター」などの好条件のおかげでなんとか復旧できる見通しなんだそうです。科学ってすげええ!

が、自然とかになると復旧なんて無理ですからね。まずは世界中の自然巡りが優先ですね!

 


さて、本日のメインは「%」が分からない大学生という表題。

そんなタイトルの本が発売されたこともあり、そちらから影響を受けて個人的見解を書いてみます。

(※今回は珍しいことに真面目な内容になっております←)

 

皆様は、この本のタイトルを見てどう思われたでしょうか?

驚かれた方も中にはいらっしゃるのではないのでしょうか。

私はそこまで驚きません。むしろ納得でした。

なぜなら大学生の時に、塾講師のアルバイトをさせてもらっていたこともありそういった現実に度々直面してきたからです。

 

具体的な話をする前に、最近の大学・短大進学率を見てみましょう。

皆様はご存知でしょうか。

最近の大学・短大進学率って60%近くぐらいまで高まっているんです。

ちなみに1990年の時は40%もありません

今現在の生徒数(1学年当たり)は、約104万人。

104万人の60%が大学・短大に進学しているので、毎年約62万人が大学・短大に進んでいるということですね。

では受け皿の大学の数はどうなんでしょう。

国立大学(86大学)には、毎年約15万人もの新入生が入学しています。

私立大学(603大学)は書きだすとキリがないので、シンガポールに馴染みの深い早稲田大学だけ書くと2018年の入学者数は約9000人でした。

こういった情報から、

・大学は、大学を選ばなければ受け皿として十分な数がある。

ということが導き出されます。

ここで表題に繋がり、この多すぎる大学の数が「%」が分からない大学生を生む要因の1つになっているのではないかと思うわけです。

 

もちろん大学に行きたくても、大学の数が少なくて行けない子どもが出てくる方が問題です。

ただ、「%」すら理解できていない子が大学に進んで何を学ぶのか、何を学べるのかという点も、教育者の端くれとして僅かばかりですが気になってしまうわけです。

 

ちなみにこの著書の中では、こんな例題が出題されています。

① 2億円は50億円の何%か。

② 2018年の入学者数は2017年に対し10%上昇し、2019年の入学者数は2018年に対して20%上昇したとする。このとき、2019年の入学者数は2017年に対して何%上昇したでしょうか。

本来この2つは小学5年生で学んでいる内容なので、大学生であれば完答するべき問題なのですが・・・、

①の正答率は、80%。②の正答率は、50%以下なんだそうです。(いずれも推定。解答はブログの最後に記しておきますね!)

 

50%以下!?と聞くと学力低下の要因は、大学の数が増えすぎたこと以外にもあるように見えます。

ここから少し本の内容を抜粋させて頂くのですが、「%」に対する学力が単純に低下しているようなのです。

その証拠に、この本の中にこんなデータがありました。

『食塩水の問題(%をよく使う問題)の正答率が、1983年と2012年を比較したときに20%以上低下している。(全国学力テスト中3の結果を基に作成)』

・・・oh,,,

著者は本の中で、『この学力低下の問題の本質は国語力の低下に加えて、「やり方」を覚えて答えを当てるだけの教育・学習が蔓延していることが原因の一つとして挙げられる』と述べています。

そのやり方を覚えて当てるだけの教育の最たる悪しき例が、

『く・も・わ』です。

小学校5年生以上のお子様をお持ちの保護者様は聞いたことがあるかもしれませんが、聞いたことない方のために簡単に説明しますと、

『比べる量・もとにする量・割合』の頭文字で、速さの単元でよく使う『み(き)・は・じ』のように使う表のことです。

確かにこれを使うと、問題を簡単に解くことができるかもしれません。

しかし実のところ、本質を理解しないまま、分かっている気分になっているだけなのです。

そんなことは、我々数学科担当の講師は分かり切っていますので、当塾ではそのような教え方は絶対にしません。

例え時間がかかろうとも、本質を理解させてあげることに意味があると考えての結果です。

ぜひ保護者様も、本質を語っていない『簡単に解ける裏技!などと謳う参考書』などに騙されることのないようお気をつけください。

『「%」が分からない大学生』をこれ以上生まないためにも・・・。

 


いかがだったでしょう。

少しでも考えるものがこの記事にあったのなら幸いです。

珍しく真面目にブログを書いてみましたが、資料を集めるのにめちゃくちゃ時間かかったし、

文の構成も非常に難しかったです・・・。やっぱりいつものスタイルが楽ですね。

先日もある保護者様から、『塾の先生のブログとは思えない内容で日々楽しく拝見させていただいています。ぜひ今のスタンスでそのまま続けていってください。』という有難い(?)お言葉頂きましたので、これからも更新頑張っていきます!

ではまた!

永渕

〈参考文献〉

平成30年度学校基本調査(文部科学省HP)

早稲田大学入学者数推移(早稲田大学HP)

「%」が分からない大学生日本の数学教育の致命的欠陥/著:芳沢光雄(よしざわみつお)

〈問題の解答〉

① 2/50=0.04 よって4%

② 2017年の生徒数を、100人とします。

2018年は2017年から10%増 → 100×1.1=110人

2019年は2018年から20%増 → 110×1.2=132人

132÷100=1.32

よって、32%増