「グローバル化が進んだいま、実社会では1つの価値観だけに縛られる時代はとっくに終わりを迎えていて、むしろ多様性が重視される社会にシフトし始めています。」
「自分に可能性があると誰もが感じられる社会にしていくためには、多様な価値観というものを教育のなかにどう取り込んでいくかにかかっている」
下村文科大臣はそうおっしゃっています。
その通りである。
しかしどうやってそれを入試制度にしていくのか、という疑問は膨らむばかりです。
そんな中開催された先月の教育講演会。
啓明学院の安福校長先生が述べられた現場ならではの受け止め方、展望はなかなか聞くことが出来ない、一つ一つが貴重な内容でした。
そしてその上で、安福先生は私たちに大きな指針を与えてくださいました。
それは「優れた英語力」と「確かな母語力」の調和の取れた成長が必要ということ。
もしかしたらこの2つは、海外にいるからこそ明確にさらされる力なのかもしれませんね。
今回の講演会開催のテーマは教育改革についての情報発信でした。
しかし終えてみて強く感じていることは、未来に向けて情報を先取りし「進学のため」の対策に慌てふためき、子どもたちを混乱させてはいけない、ということです。
今いる海外。実はもっともっと貴重な機会のはずです。
今いる学校。勉強。実はもっともっと素晴らしいものなのです。
その中に身を置き、生活にしろ学問にしろ「経験」をもっと意図的に組み入れていけば、今後この教育改革がどのように進められたとしても子どもたちは強く生き抜いていけるではないでしょうか。
学校も塾もそれぞれの家庭も、学びを「テストで出るから」という手段から少し離れて、社会人に向けた基礎力育成に励み、さらにグローバルの色を落とし込んだそんな学びを、教育現場でも家庭でも進めていくことができれば・・・子どもたちの未来はずっと拓けたものになるのだと思います。
貴重な滞在期間中に弊校のためにご高話を頂戴いたしました安福先生、啓明学院中・高等学校に、心から感謝いたします。