Over The Wall -パラオ ②-
パラオに来て2日目。
気合い入りまくりの私たちは、初日から朝の7:30に現場入りです。
まず今日の任務は、事前に組まれていた足場を上がり、壁を真っ白にするためにコロコロとローラーを転がし続けることです。
コロコロ、コロコロ。
ここ、塗ってなかったっけ…いや、もう何度も塗ったな…
コロコロ、コロコロ。
1箇所白くすればすぐ隣が薄くなり…そこにローラーを向けるとせっかくきれいに塗れていた箇所にムラが生じ…奥が深いぜ、白のコロコロ。ミヤザキケンスケの描く壁画の魅力の一つは「華やかさ」にあると思います。
色とりどりの花々や、たくさんの笑顔の人々。
眺める人を華やいだ気持ちにさせてくれます。
しかしその土台には、当たり前のことですが、このコロコロ塗られた、表に出ることはないなんの変哲もない白があるんだなぁ、とシンガポールとは異なるベタベタの暑さでぼぉーとしてきた頭にふいに浮かびました。
世界中のたくさんの人たちに「スーパーハッピー」を届けたいと願い、このOver the Wallプロジェクトを続けているミヤザキケンスケ。
その活動の裏では、何年にも渡ってケンちゃんの「白の部分」を支えているメンバーがいます。
決して表に出ることはないですが、ケンちゃんの絵が華やかさで満ちるよう、その裏側を担う人たちがいます。教育もそれと同じなんだと思います。
子どもたちが自分の花を咲かせ、笑顔でいられるように。
KOMABAの先生たちは今日も、地味〜な仕事をたくさんこなし、何度も解いた問題を解き直してどのように伝えたらより効果的か思考を巡らせ、
海外での生活がもっと豊かな経験となるよう総合学習の企画を立て教材を開発しています。子どもたちが華やいだ未来を描くために、シンガポールやジャカルタでの生活が「スーパーハッピー」なものになるように、先生方は今日も白のローラーをコロコロと転がし続けています。
そして今は私がパラオに来ているために、更にコロコロしなくちゃならない場所を広げて、中学生の総合考査の指導を中心に頑張ってくれています。
みんな、ありがとう!
石川