しかし、たくさんの課題もありました。
何割かの子どもたちは既に孤児となっているため学費が払えず、どんどん留年していきます。
教室は窓ガラスは割れたまま、穴だらけの吹きさらし。
満足な食事を取れない子どもたちも多いなか、定期的に教会からの寄付で配給されるトウモロコシのおかゆが大切なエネルギー源。
「親が死んじゃった」と埋葬のための寄付を募る生徒は多いと月に何度も。先月まで一緒に働いていた同僚を亡くすこともありました。
与えられてばかりだったジンバブエでの経験は、その後の更なる分岐点を創っていき・・・今につながっています。
私が口癖のように言う「主体的な学び」とはこの時の経験からです。
教育は私たち日本人にとってあたりまえのように享受できるもので、それがゆえに受けさせられるものとなりがちです。
もし、教育が受けられなかったら。
子どもたちは間違いなく主体的に学びます。
そうして得た学びは生きる力となり、その子の未来の可能性に結び付いていきます。
大切な生きる支えを私に与えてくれたジンバブエに、アフリカの大地に恩返しをしたい。
そう思い続けて、思っているだけしかできなくて、気がつけば20年が経ちました。
もう動かないといけません。
その第一歩として、今月、心の友であるミヤザキケンスケ氏の活動「Over the Wall」のお手伝いをしに行きます。
場所はケニアです。
アフリカの懐かしい風を胸いっぱいに吸い込んで、新しい発見をたくさんして、それをシンガポールやジャカルタの塾に通ってくれる子どもたちに還元できるよう……がんばります!
石川
(次回に続く)
ケニア 壁画プロジェクト
Over the Wallでは活動のサポーターを募集しています。
よろしければ是非ご協力ください!