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「私の学習歴」第13回

今回の「私の学習歴」の担当は西出です。
*長期連載企画「私の学習歴」について、詳しくはコチラ

思い返すうちに色々なことを書きたくなりましたが、今回は進路に関係した話をしたいと思います。

 


 

◆◆◆私の学習歴~宇宙兄弟から学んだこと~◆◆◆

 

私は宇宙が大好きな子供でした。

流星群が来る、とニュースでやっていた日には、向かいの家の同級生と街灯のない田んぼに寝そべって夜遅くまで星を数えたり、星が綺麗だな、と思った夜には家の屋根に上って宇宙の果てを想像したり。(実家が山奥なのでできたことですが。)

 

とにかく宇宙のことを考えるのがとても好きでした。

 

ある日、仲の良かった別の友達のお母さんに「将来何になりたいの?」と聞かれ、迷いもなく「宇宙飛行士!」と答えました。

すると友達のお母さんが大爆笑したのです。「無理無理、めっちゃ勉強しなあかんし、なれるわけない」と。幼かった私は、「ダメなことなんだ」と思ってしまい、そのあとは将来の夢を聞かれても「水泳選手」と答えるようになりました。

 

 

月日は経ち、高校2年生、そろそろ大学を決めないといけない時期になり、水泳でも花が咲かなかった私は、スポーツトレーナーか調理の専門学校に行こうと思っていました。心の中に何か引っかかった状態でしたが、それが何かはわかっていませんでした。

そんな時、テレビで宇宙兄弟のアニメがやっていたのです。
ご覧になられた方はご存知かと思いますが、主人公の恩人が言った「「どっちが楽しいか」で決めなさい。」という言葉。私もあの言葉に感化された一人です。

 

あ、私、宇宙が好きだった。

 

将来何になるかじゃなく、知りたいって言う気持ちだけで進路を決めてもいいじゃない。よくある言葉ですが、本当に心の中にストンと落ちてきました。

 

そこからは猛勉強の日々です。

特に成績は悪くなかったのですが、学業というよりは生活態度で点数を稼いでいた上に、当時の私の苦手科目は理科と数学です。宇宙のことを勉強するには物理学科に入るしかありません。さらに家庭の金銭面的に塾に行くことはできなかったので、自力で何とかするしかありませんでした。

 

高校2年生から勉強を始め、成績を活かして受けることができる入試制度、そして私の学業レベルで行ける大学を調べたところ・・・

なんと実家から徒歩30分の所にある大学が、あの宇宙兄弟でもモデルになった大きな望遠鏡を持つ、宇宙関係にとても強い大学だったのです。これは運命、と思いましたが、それでも模試の結果はD判定。

 

諦めない。無理だったらそこまで。前に考えていた専門学校に行く。という約束を自分とし、ぎりぎりまで頑張り抜きました。結果は何とか合格し、その先の大学院まで進学するのですが、そこでまた心が変わるきっかけがあったのは別の機会に。大人が無理だと決めつけることは、可能性を制限するし、自分で無理だと決めつけることは、可能性を消してしまいます。

 

私は宇宙が好きでよかったし、あの時頑張った自分を誇りに思います。過去と未来は続いていると実感した出来事でもありました。いつかは今も今の決断も、過去の出来事となってしまいますが、私と関わる子供達には、今何を大切にしていて、何を思っているのか、そんなことを未来にしっかり持っていける人に育ってほしいと思っています。

 

以上、西出の「学習歴」でした。ありがとうございました。

 

西出