完成しました!!
お披露目式には多くの方が参加し、中にはケニアの政府関係者も来られました。
しかしなんといっても、この壁画を見て一番嬉しいのは、真ん中の大きな大きな花です。
この花に込められた思いは、Over the Wallのホームページにて以下のように記されています。
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ケニアでは障害を持つ⼦供たち、またその家族が差別や偏⾒の対象とされてきました。また経済状況やインフラの不備により、障害のある⼦供がバスなどの公共交通機関や⾞椅⼦で移動することも難しく、⼦供たちはずっと家の中だけで⽣活を余儀なくされています。そういった環境下では、⾃⼰肯定し、⾃分の存在を⽰すことは⾮常に難しい作業です。
しかし、ここで⼦供たちが⽣まれながらに持っている感性や表現⼒を引き出し、オンリーワンのアートを制作できれば、子供たち自身が自らの個性に誇りが持てるのではないかと考えました。
シロアムの園の名は、「様々な違った形、違った⾊、違ったサイズ、違ったものがGardenを美しくする」という想いから名づけらたそうです。
シロアムの園の壁⼀⾯に園(ガーデン)を描き、それぞれの子供たちをイメージした花を一輪ずつ描き、彼らの名前を記しました。そしてその中心には子供たち一人一人が花びらを描いて完成させた、大きなシンボルフラワーを描きました。
(引用:Over the Wallホームページ)
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ここに至るまで、アーティスト・ミヤザキケンスケは思考し、日本の特別支援学校でのワークショップも経験し、入念な準備を重ねてきました。
ケンちゃんはOver the Wallに限らず壁画制作をする際に「受け取る側の視点」をとてもとても大切にしています。
アーティストですから「俺の作品はこうだ!」と豪語することもできると思うのですが、その壁画にたずさわる人たち、普段目にする人たちの思いを重点において、作品としています。
シロアムでのその思いは、公文先生の視点でした。
ケニアで障がいを持った子どもたちがどのような立場にあるのか、
社会でどのように見られているのか、
そのためにシロアムから発信していきたい思いとは・・・
事前にオンラインで打ち合わせをし、
公文先生の本を読み、
僕と息子で直接伺った話をケンちゃんに共有し、
たくさんたくさん考えてワークショップをし、花びらの一枚一枚としてシロアムの子どもたちと完成させた。
それがこの壁画の真ん中でやさしく花ひらいています。