今回の中学生総合学習のテーマは、
「シンガポールの歴史~昭南島時代~」でした。
2018年1月20日(土)と27日(土)にそれぞれ2時間ずつ実施し、非常に濃厚な内容になったと思います。
このテーマを設けたきっかけは、シンガポールに住んでいて知らないでは済まされないことがある、
シンガポールに住んでいるからこそ深く知れるものがある、それを学んでほしいという思いから始めました。
事前課題では、生徒たちに「シンガポールという国名の由来」や「2018年のシンガポールの祝日」、「それに関係する4つの宗教」などを調べてきてもらいました。また「どうしてシンガポールは多民族国家になったのか」について、自分の意見を考えてきてもらいました。
授業の冒頭では、その事前課題をとりあげ、シンガポールの4つの公用語にも触れました。
そこから「なぜ公用語が4つもあるのか?」という理由を知るために、
「シンガポールの歴史」について学びました。
その中でも特に、「日本による占領の歴史」について深く学びました。
私がこの授業を進めるときに気をつけたのは、どこか偏った内容であってはいけない、ということです。
日本側の視点やイギリス側の視点、イギリスに占領されたいたインド側の視点など・・・
当時、各国の立場がどうだったのか、元イギリス軍兵士や元日本軍兵士などがインタビューを受けている映像や、実際の戦争時の映像を見せて、それぞれの背景を伝えながら進めていきました。
イギリスがアジアの拠点として築いてきた「難攻不落の要塞・シンガポール」が、日本軍の攻撃によって、1942年2月15日に陥落しました。
日本のシンガポール(当時は、昭南島と呼ばれました)の占領は、1945年9月12日の降伏文書に調印するまで続きました。
シンガポールはその後、マレーシア連邦の1つの地域となりますが、1965年8月9日に都市国家として分離独立します。
その時のリー・クアン・ユーの非常に印象的なインタビュー映像を子どもたちと見ました。
それぞれの場面で、子どもたちは非常に素直な反応を見せてくれました。
私ももちろん、この授業をするときにとても勉強をしました。今まで知らなかったことも、恥ずかしながら沢山ありました。
今回の授業で子どもたちに「シンガポールの歴史」を伝えることができ、それが子どもたちの新しい学びとなったことが何よりうれしく思います。
それでは、どうぞ後編もご覧ください。
中