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人生で心に残った本|十二国記

こんにちは、川口です。

「人生で心に残った本、第2弾」ということで、中学生の時に印象に残った本をご紹介。それが、こちら!

 

 

今回は、個人の趣味全開の作品ですみません……我が家の本棚をパシャリと撮ってまいりました。

 

『十二国記』というシリーズものです。1991年に刊行され、今もなお連載中……。壮大なストーリーにはまだまだ終わりが見えません…!

ジャンルとしてはハイ・ファンタジー。一度読み始めると、完成されたその世界観にぐっと引き込まれてしまいます(そしてしばらく現実に戻ってこれません…)。初めてこの本を手にしたときに衝撃を受けて、一気に読み進めました。

 

ジャンルとしては「ファンタジー」なのですが、主人公をはじめとする登場人物たちに降りかかる現実はかなり過酷です。報われない部分も多々あったり、痛々しい場面も少なからず…。そして、架空世界ではありながら政治や国の体制についてもストーリーの要となっているので、決して「サクッと読める代物」ではありません。

ただ、好みは分かれるものの、個人的にはとっても大好きなシリーズなので、ぜひ中高生の皆さんに読んでほしいな、と思います。

 

 

何よりも印象に残っているのは、主人公の台詞です。

見知らぬ土地に流され、たくさんの人に裏切られ、傷ついた主人公。自分を助けてくれた恩人を見捨ててしまったことを後悔し、引き返そうとするのですが、そのときに幻が現れて「(その恩人を助けても)また裏切られるかもしれない」と主人公にささやきます。それを打ち消すために、主人公が口にした台詞が、

 

裏切られてもいいんだ。裏切った相手が卑怯になるだけで、わたしのなにが傷つくわけでもない。裏切って卑怯者になるよりずっといい

 

相手が優しくしてくれなければ、優しくしてはいけないのか。そうではないだろう…。私が相手を信じることと相手が私を裏切ることとは、何の関係もなかったんだ

 

おそらく多感なお年頃だったからこそ、突き刺さった台詞なのではないかと思います。

「本との出会い」というのは、まさにタイミングが肝要で、いかにその時の自分と同調できるか、というのが心に残るか否かの決定打になるのではないでしょうか。だからこそ、一冊ごとの出会いを大切にしていきたいものですね!

 

ぜひぜひ皆さんの思い出の一冊、そしてお勧めの一冊も教えてくださいね!

 

 

川口