皆様、あけましておめでとうございます。石川です。
少し前の話になりますが、冬期講習会中のクリスマスイブの夜、ある塾生のお父様からご連絡をいただきました。
インターに行っているお子様を小学1年生からずっと塾に通わせてくださっていて、誰もがうらやむお仕事されていて、なおかつ素晴らしいご家族を作っていらっしゃる方です。
しかしながら、メールの内容は胸が痛くなるものでした。
このコロナ不況の影響で退社を余儀なくされ、今晩日本へ本帰国するというのです。
連日のようにコロナ禍における不安を伝えるニュースが飛び交い、失業率の悪化や求人倍率の低下が報じられ続けています。
しかし百分率で語られる数字では見えにくい、一人一人や一家族一家族の思いがあることを、これでもかとばかりに痛切する現実があります。
メールの最後はこのように締めくくられていました。
『・・・大変な状況下ではありますが、こんな時こそコマバっ子は強く道を切りひらいて行けると信じております。そして息子にもコマバ魂が刻み込まれていると思います。またお会いできる日を楽しみにしております。』
折に触れてお伝えしてきていますが、私たちKOMABAは2011年の大震災をきっかけにして作った塾です。
あのような未曾有の危機で必要とされた力は何だったのか。
このような予測不可能な時代だからこそ、それに加えて豊かな教育環境に恵まれたシンガポールだからこそ、子どもたちに伝えていかなければならないことがある。
その思いだけ、と言っても過言ではない当時の勢いそのままでここまで走り続けてきている塾です。
2021年。
私たちは開校10年目を迎えます。
震災やコロナの影響によって、子どもたちの生きる道の歯車が狂うような世の中には決してなってほしくない。
しかし未来は分からない。
だからこそ、お父様におっしゃっていただけたような『強く道を切りひらいて行ける子』を育てていかなければならない。
そんな思いがかつてないほど高まっています。
開校10年目。
私たちがここで子どもたちに学びを発信しているのはなぜなのか。
その意義を深く考えながら一年の計をたてています。
皆様、どうか2021年もよろしくお願いいたします。
石川