こんにちは、西出です。
先日中学2年生を対象の総合学習「君も宇宙飛行士!」を実施しました。
まずはこの総合学習に対する私の思いを綴らせてもらいます。
数学を担当していて、生徒からよく聞く言葉があります。それは
「答えがあってるからいいじゃん!」
確かに答えはあっているんです。
ただ、どうやって解いたの?と聞くと、「勘で」「なんとなく」「目分量」などといった答えが返ってくることもあります。
・・・・・・・・・・・・・・・うーん、確かに〇をもらえるかもしれない。テストでは点数になるかもしれない。
でもそうじゃないんだよなあ。
その "問題" を通して得られる評価、得られるものはたった "一つの答え" だけじゃない。
何をゴールとして、どんなアプローチとしたのか、その間でどんな過程を経たのか、それをハッキリさせるほうが大切だと何とか伝えられないだろうか。。。
しかしながら日本の教育の中ではまだまだ難しいところですね。
点数が取れた方が良い、答えが合っていた方が良い。
そんな考えになってしまうのは、仕方がないのかもしれません。
過程を大切にしてほしいと思いながらも、数学の講師として答えが正しいかどうかを気にしないといけないこの矛盾に日々頭を抱えています。
いやいや、でも答えが正しいだけが正義じゃない!!!
答えが正しいこと以外の評価がある ことを体験してほしい!!
そう思い今回の総合学習の企画に踏み込みました。
ミッションに挑む
今回の総合学習は宇宙飛行士選抜試験を模して、チームでいろいろなミッションに挑んでもらうということをしました。
各チームにミッションカードを渡し、協力して取り組んでもらいます。
ただし、ミッションカードには具体的な指示は記載してありません。生徒たちが感じたことを形にしていきます。
例えば、計算問題が壁一面に貼られている部屋に通され、解答用紙が渡される。突然タイマーが回されたらどう感じますか?
「急いで解かないと!!」「たくさん解かないと!!」
きっとそう思いますよね。
ロボット作成キットと模造紙とクレヨンを渡され、「子供がワクワクするものを作って写真を撮ってください」と言われたらどうしますか?
「ロボット作って絵を描かないと!!」
きっとすぐに取り掛かりますよね。
他にも自分の感覚を測るようなミッションや、人によって正解が異なるミッションに取り組みました。
「宇宙飛行士だったらどんなことを選ぶんだろう?」
「宇宙飛行士だったらどれくらいあっているんだろう?」
ミッション中にそんな声も上がっており、そのつもりで挑んでくれていたことに嬉しく思いました。
結果発表
しかしながらこのミッションはたくさん問題を解いて答えが合っていても、ロボットを完成させても100点を取れるわけではありません。
チームで目的意識が一致していたか?
協力して作業できていたか?
アレンジしたり工夫したりできていたか?
各ミッション担当の先生は答えが合っているかではなく、そんなところを評価していました。
結果発表の時にはそんなところで評価されていたの?!と驚く声もありました。
でもなるほど、先生の評価をきくとその評価も納得できるなあ、、
楽しかったなあ、、、
そんな声があがる結果となりました。
今回は宇宙飛行士を題材にしたので評価のポイントは宇宙飛行士に必要な資質に沿っていましたが
何を目指すのか、どんな問題に立ち向かっているのかで評価されるところはもちろん変わってきます。
この先出会う様々な "問題" に色んな角度からアプローチをして、たくさん考えて、
自分の納得できる "答え" を出せるようになってほしいと思います。
そして何よりも。
自分が楽しんでいるかを大切にしてください!!
西出