「私の学習歴」第5回は四本です。
私の子供のときを振り返って書かせていただきたいと思います。
◆◆◆私の学習歴~家族から学んだこと~◆◆◆
唐突ですが私は兄弟が嫌いでした。徳之島というシンガポールの3分の1ほどの面積の島国で育った私は常々そう思っていました。徳之島は日本で一番出生率が高く、私の家族も類にもれず私は6人兄弟の5男として生れました。
そんな、男兄弟で日々生活していた私の家族は兄弟げんかが絶えず、また母から任されたお手伝いも兄はなんでも後回しにする性格、私は先に終わらせてしまいたい性格で、小さいころから洗濯物を干したり、お茶碗を洗ったりするのは私の仕事でした。
そんな生活が本当に嫌だった私は中学3年生の時に一大決心をしました。それが、島外受験です。徳之島には2つ高校があるのですが、ファミレスも映画館もコンビニもない徳之島の生活にそして兄弟に別れを告げるべく鹿児島本土の高校受験を決心しました。その結果、春からも兄弟と顔を合わせて生活することが決まったのですが。
そんな私も大学では島を離れ、そして今では日本を離れ海外で生活しています。そんな時に、子供たちに日本の話をしたり、思い出したりすることはあんなに嫌だった家族のことです。一緒にいたずらをして廃車置き場に忍び込み、足を18針も塗ったときも助けてくれたのは兄でした。親に黙って空き地で犬を飼ったり、兄のバク転をまねしてみたりたくさん兄の姿を見ながら過ごしてきたことが今となって気づかされました。塾などなかった島で勉強を見てくれたのも兄でした。私がシンガポールで困っているときに日本から荷物を送ってくれたり、話を聞いてくれたりするのも兄弟です。
一番身近な存在であり、時には疎ましく感じてしまう兄弟ですが、本当に困ったり、悩んだり、日々の中で成長するきっかけとなっている存在でした。皆さんもあることがが当然で時にはそのかけがえのなさを忘れてしまったりましてやいらないものに感じてしまうことがあるかもしれません。でも、実はその身近にある大切なものがあなたを形成する一番必要なものかもしれないということを考えてほしいと思います。以上が家族から学んだ「私の学習歴」です。
四本