先日、シンガポールの日本人中学校、通称ジャパ中の卒業式がありました。
私たちは塾講師として、毎年この時期に見送る側に立つわけですが、今年は例年と違った少し特別な思いのある卒業、巣立ちです。
コロナ禍での高校受験。
自分のせいではないのに。
自分の大切な一年なのに。
自分は不運だ、と気持ちを受験に向けることは決して容易ではなかった・・・はずなのに、KOMABAの受験生はそんな様子を微塵も見せず、頑張りぬいてくれました!(そして高3や他の世代の受験生も!)
サーキットブレーカーに伴い、4月の春期講習会の途中からオンライン授業に切り替わりました。
それから3か月後、フェイズ2になったことで対面授業再開。
久しぶりに直接会って授業ができることの喜びを感じつつ「・・・まずい」と直感。
表面上の知識はある程度予定通りに学習できていた半面、その知識の活用や応用、アウトプットの力が弱い。
塾の模試でも7月の時点では、はっきりと例年よりも平均点が低い。
焦る講師側と戸惑う受験生。
だからこそ、例年よりも負荷のかかる指導をしたことも多かった夏期講習会。
そして秋。
受験が目の前に迫ってくる受験生もいる中・・・みんなは例年にないくらいのスピードで遅れていた学習を取り戻し、それだけではなく「まだまだ伸びる」基盤を作り上げてくれていました。
「この子たちは絶対に伸びる」
そう確信したのは、9月以降の授業です。
授業の合間の休み時間。
スマホを手にしたり友達と楽しそうに「遊ぶ」・・・ではなく、前半の授業で解いた課題の「調べ」や「議論」をしていました。
一部が、ではなく全員が。
全員がこれを9月の段階でやったのは、おそらく初めての世代でした。
とはいえ不安が伴った受験シーズン突入。
結果、ここまで全員が素晴らしい進路にたどり着いてくれています(あと少しで全員終わる!)。
早稲渋入試も12月で全員合格!
本当に、私の思いとしては全員がそれぞれのザ・ベストの進路にたどり着いてくれています。
ただですら負荷のかかる受験期。
そこにコロナ禍という、大人でも全く対処できない緊急事態。
そんな中、大きく大きく成長してくれた今年の受験生の皆さん。
卒業パーティーもできず、ごめんなさいね。
本当は一人一人にメッセージを書きたいのだけど、今度実施する高校入試座談会の後で直接伝えますね!
卒業、本当におめでとう。
石川