いくつもの日々を越えて
辿り着いた今がある
先日、日本人中学校で卒業式がありました。
日本のそれとは大きく異なるのは、やはり4月にどこに住んでいるかという距離です。
シンガポールにそのまま残る者。
東京や首都圏に戻る者。
関西に戻る者。
北海道や九州に戻る者。
シンガポールでも日本でもない国へ渡る者・・・
そしてそれは卒業生に限った話ではなく、このタイミングでシンガポールを離れる多くの方にも当てはまります。
シンガポールに来てもう15年以上が経っていますが、これほど出会いと別れが頻発することは日本ではなかなか起こりえないことですね。
大人ですら戸惑い続けますから、子どもたちはどのように感じているのでしょうか・・・
さて、そんな時期にあって「この仕事をしていることの幸せ」を感じさせられています。
手紙。
何歳になろうとも手紙をもらえることは本当に嬉しいです。
この世に、いかでかかることありけむと、めでたくおぼゆることは、文こそはべれな。
枕草子に返す返す申してはべるめれば、こと新しく申すに及ばねど、なほいとめでたきものなり。
藤原俊成女も無名草子でこのように言っていますが、時がいくら移り変わっても変わらないなぁとしみじみ思います。
文章の内容ももちろんですが、これを書くために時間をかけてペンをとって思いを込めてくれたこと・・・
それが涙が出るくらい嬉しいです。
大袈裟ではなく、もらった直後に読んだら涙が出ちゃいますので、今、みんなが帰った教室で一人しみじみと読んでいるわけです。
あぁ・・・うれしいなぁ。
ありがとう。
中学3年生の卒業パーティーは、コロナの影響でオンラインで2年間は実施をしていましたが、3年ぶりに教室で実施できました。
どっかんどっかん、大笑いがアチコチから聞こえる食事。
私たちの余興「絶対に笑ってはいけない学習塾24時」では先生のお尻に喜んでバットを強振。
そしてお互いのメッセージではあふれ出る涙。
講師全員で準備した「栄光の架橋」は自然と全員での大合唱になりました。
本当に良い時間でした。
生徒たちへの感謝の思いがいっぱいです。
みんなありがとう!
あの場であのように振舞えて、あのように話ができる全員のこれからが楽しみでなりません。
どうか自分のこれからを楽しみにしてください。
そしてシンガポールを離れるみんな、また会おうね!
石川