大学卒業してから4年間、東京でバンド活動をしながら漫画喫茶で働いていました。
全てにおいて中途半端なボンクラだった私を店長として雇い続けてくれたのが社長のKさん。
下北沢でカフェ&バーも経営されていたKさんでしたが、本業は役者。
ご自身が表現の世界に身をおかれていたこともあり、成功の見込みの全くない僕の東京生活を全面的に肯定し続けてくれました。
お店を辞めて青年海外協力隊に参加したいと相談した時も、一欠片も困った顔をせずに
「僕がダメというわけがないだろ。むしろ僕が石川君を手伝えることはあるか?」
と、満面の笑顔で僕の次の生き方を応援してくれました。
漫画喫茶の社員は社長と僕だけ。
決して楽ではない漫画喫茶の経営状況だったにも関わらず、ずっと社員として雇い続けてくれ、生活面でも精神面でも僕を支え続けてくれました。
Kさんとの出会いがなければ、僕はとっくに東京に返り討ちにされ、今とは全く異なる人生を歩んでいたことは・・・間違いありません。
先日のことです。
何気なくテレビを見ていたら、KさんがGalaxyのCMに一家のおじいちゃん役で出演しているじゃありませんか!
そして何度も何度も流れるそのCMを見ているうちに・・・自分がそのストーリーの中に入り込んでしまいました。
東京時代のあの時のように…
Kさんに満面の笑みで声をかけてもらっているような…
勇気づけられているような…
今のままの自分を受け止めてもらって肩を抱かれているような…
そんな気持ちがドッと湧いてきて、涙がもう止まらなくなってしまいました。
あれから20年。
40代半ばを過ぎた僕の今を相変わらず支えてくれるKさん。
高齢になった今も表現者であり続けているKさんの存在に…
心から感謝です。
日本に帰れるようになりましたので、また新宿の「しょんべん横丁」にて飲みましょう!
石川
↓GalaxyのCM(リンク切れたらごめんなさい)